17 Jan
17Jan

「演ずるな存在せよ」

このたった一つのポリシーを胸に、今期も始まりました!

こんにちは。Aコース担当講師の中井由梨子(mosaique-Tokoyo)です!


SCTW.S、Aコース、 Bコースともにリモート開講しました☆


Aコースでは、50分ずつき区切ったクラスで、少人数レッスン。ほとんどマンツーマンな空間で、自己紹介を掘り下げていきます。

自己紹介、いつでもどこでもたくさんやりますよね。

だけど、自分の紹介をたかだか数分でまとめてするなんて、どだい無理な話。

だって、「私」って何者なのか自分自身、分かり切っていないから。

分かろう分かろうとしながら、生きてるのが本当だと思うから。

けれど、SCTの初心者コースでは、この自己紹介に徹底的に焦点をあてます。

自分とはなんなんだろう。

これを、徹底的に掘り下げていくんです。

今回はリモート開催のため、講師である中井由梨子がじっくりゆっくりお一人お一人と向き合いました。


「私の名前は●●です。●●歳です。今まで●●をやってきました。このワークショップを受けたきっかけは●●です。このワークショップを通じて●●を学びたいです、よろしくお願いします!」


一見、完璧に聞こえるこの自己紹介、実はただの儀式にしかなっていません。こんな内容なら、紹介なんてせずにお芝居に入ったほうがずっと面白いと私は考える。


こちらが知りたいのはもっと別のことだし、本当はもっと違うことを喋りたいはず。

誰もが「自分ってこんな人間なんですよ」って主張した心を持っているのに、なんとなく周りに合わせて何もしゃべらずに終わってしまう。

だから、思いっきり自分を掘り下げた自己紹介をまずはみんなで考えていきます。

そうすると

「こんなことまで話していいのかな?」

っていうエピソードに、最大の旨味が詰まっていることが分かってくる。

その人が一気に愛おしくなったり、近しい存在に思えたり、応援したりしたくなる。

「心を開けば、その心に共感する人が必ず現れる」

それを信じて、自分の心を裸にしていく作業が俳優への第一歩だと思っているんです。


Bコースは、2020年に引き続き、SCT新作映画『HALF』(監督:秋山純(JACO)/脚本:中井由梨子(mosaique-Tokoy)のスケッチ台本をさっそくシーンスタディ☆


今回も、スケッチ台本書き下ろしです♪


夜の8時になると、女性体になってしまうという主人公のミナミ君が、18歳の頃のシーン。

初めて彼女の前で女性体を晒してしまい、彼女に浮気相手だと勘違いされてキレられるシーンです。

この物語のエピソード0ともいえるこのシーンに、臆せず挑む参加者の皆さんが印象的でした。


リモートでも、秋山監督のポリシーはただひとつ。


「演ずるな、存在せよ」


人物のディティールを掘り下げること。

自分だけではない視点を持つこと。(3つの視点)

役について、台詞について、徹底的にイメージすること、考えること。


リモートとはいえ、皆さんの熱さが伝わる2時間30分でした。








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